現場の声に耳を傾け、生産性の向上を目指す
私が所属している生産技術課は、盛岡事業所で生産されるチェンソーや刈払機などの小型屋外作業機械をいかに高品質・低コストかつ安全に安定して生産するかを追求しながら、必要な生産設備、作業工程を設計する役割を担っています。
新製品が開発されると事業所での生産が始まりますが、私の仕事はスムーズに生産を開始させるために事前に製品の組み立て方法を確認し、生産工程を設計することです。設計した工程を実現するために製品の組み立てに使用される治具や製品を固定して組み付けやすくする受台を製作したり、作業基準書と呼ばれる組立手順の説明書を作成しています。新機種だけではなく、既存の製品についても生産性を向上させるために治具や作業工程の改善を行っています。
生産技術の仕事は「もっとこうすれば良くなるのではないか」と考えたことを実行し、効果を確認するところまで自分で出来ることが魅力だと思います。治具を作ればすぐに現場で使用されるので、作業効率の変化を感じることができますし、治具を使用した作業者から感想を直接聞くことができるためとても勉強になります。また、生産性や品質向上のため、製品に使用される部品の設計変更をすることもあります。形状を変えた部品が思った通りの動きをした時には達成感がありますし、実際に製品に触れる機会が多い現場だからこそ気付くことができる問題点を作業者の意見を取り入れながら改善していくというのは生産技術ならではの仕事ではないかと思います。
生産技術の仕事では、生産工程を設計するために必要な知識や、現場でトラブルが発生したときに必要な知識など、それぞれの場面で求められる知識の分野は違ってきます。中にはこれまでに勉強したことを生かせる場面もありますが、自分が持っている知識の中で、その時に求められている知識を瞬間的に引き出すには様々な経験がなければできないことだと日々感じています。今はわからないことだらけで一つひとつの課題を乗り越えるのに精一杯ですが、開発と生産のどちらの社員とも関わる事の出来る生産技術という立場を活かして、幅広い知識と視野を持った技術者になることが目標です。
就職活動は自分を見つめ直すきっかけになります。自分が何をしたいのか、何を大切にしたいのかを探しながら、それを実現させるためにどのような会社を選ぶべきなのかじっくり考えてみてください。業種や職種、生活スタイルなど優先させたいものは人それぞれですが、会社に選ばれるのではなく自分が会社を選んでいるという気持ちで前向きに取り組めば、やりたいことを真剣に聞き、実行するチャンスを与えてくれるような会社に巡り合えるのではないかと思います。
私がやまびこで魅力に感じている事は、学ぶ機会が多く設けられているということです。社内の勉強会や、外部講師を招いての講習会が開催されたり、国家資格である技能検定の取得なども積極的にサポートしてもらえます。例えば、金属熱処理作業の技能検定を受検した際には、職場の先輩にアドバイスをもらったり、外部の講習会へも参加させてもらうことが出来ました。その甲斐もあり技能検定に無事合格する事ができ、今では仕事上での上司や先輩の会話でも「これは熱処理に関係することだったのか」と分かるようになり、仕事の視野が広がるようになりました。今後は新たな資格取得にチャレンジしたり、熱処理に関する知識をもっと身につけてみたいです。
日々の業務でもっと勉強が必要だと感じても独学だけで十分な知識を得ることはなかなか難しいですが、こうした会社のサポートをうまく活用することで自分の成長につなげることができるのではないかと思います。