低炭素燃料

低炭素燃料

ディーゼルエンジンを搭載した産業機械と屋外用作業機械の燃料を、脱炭素につながる低炭素燃料に置き換える研究開発を進めています。

水素エンジン発電機

ディーゼルエンジンを水素燃料で運転可能にする「水素コンバージョン」技術を有するi Labo株式会社と、水素エンジン発電機の実証機を共同開発しました。
shindaiwa?ブランドの発電機100kVAをベースにしたこの実証機は、2024年3月29日から30日にかけて東京都江東区有明で開催されたフォーミュラE 2024 Tokyo E-Prixで、約10台のフードトラックに7時間連続で電力を供給しました。
水素燃料を燃焼させて発電を行うため、CO2排出は限りなくゼロに近く、カーボンニュートラル達成への貢献が大いに期待されています。

バイオ燃料対応 溶接機 発電機

建設現場などでのカーボンニュートラルを推進するため、クボタ製エンジンを搭載した溶接機10機種、発電機9機種において、欧州規格EN15940に準拠したバイオ燃料(リニューアブルディーゼル=RD※)の仕様に関する検証試験を完了しました。
※バイオ燃料(RD)について 食料と競合しない廃食油や廃動植物油等を原料として製造される次世代型バイオ燃料で、ライフサイクルアセスメントベースでのGHG排出量で石油由来の軽油と比べて約90%の削減を実現します。HVO(Hydrotreated Vegetable Oil: 水素化処理油)の一つであり、すでに欧米を中心に広く流通実績があります。国内では伊藤忠エネクス株式会社が欧州規格EN15940に準拠したRD燃料の輸送および給油にかかわる一連のサプライチェーンの構築を行っています。

屋外作業用機械のカーボンニュートラル

カーボンニュートラルの実現のため、やまびこではチェーンソーや刈払い機等の小型屋外作業用機械(Outdoor Power Equipment)の電動化も進めていますが、電源が無い森の奥で使用するチェーンソーなど、電動製品では代替えが難しい分野があり、解決方法として、エンジンの効率改善と、燃料のカーボンニュートラル化を考えています。カーボンニュートラル燃料には、合成燃料(efuel)とバイオ燃料があり、やまびこは、OPE製品が使用される農林業に関わりの深いバイオ燃料に注目し、研究を進めています。
バイオ燃料には、バイオエタノールやそのバイオエタノールから製造するETG(エタノールtoガソリン)等があります。やまびこOPEの動力源である2サイクルエンジンは、燃料による影響を受けにくいため、E100:エタノール燃料での刈払い機実用試験、ETG燃料での実証モニターや伐木チャンピオン大会での使用等、多様な燃料を使用し社会実装に向けて準備を進めています。
※日本向け製品におけるバイオエタノール燃料への対応
日本国内で販売している製品は、バイオエタノール混合燃料(E10)に対応していません。E10の流通には課題が残されていますが、今後の環境規制や市場ニーズに変化に柔軟に対応し、E10が導入されている米国、欧州で10年以上のOPE機器販売で実績がある対応技術を駆使して製品化を進めていく予定です。
※E10/E100 Eの後の数字は、ガソリンに対するエタノール混合率を表します。(E100はエタノールのみ)